親のない子と子のない親と、そして虐待・ネグレクト

少子高齢化が提唱されて久しいですが、その原因を間違えているのは日本国の
お偉いさん方も、マスコミも同じだと思います。


　　　　　　　　　　

たとえば、なぜ２人いるはずの夫婦から子供が１．３人しか生まれないのかと
いう理由が「同居の現象」「核家族化による育てにくさ」「経済問題」など
があるのはその通りですが、実際には「結婚願望がまったくない」方が増加
しているのが、主たる原因だと思います。

カンタンに計算すると、９０％の人が結婚し出産するとすれば、現在の人口を
維持するために必要な子供の数は２÷（１×０．９）＝２．２・・・・
なので、２．２人以上子供がいれば、（他の要素は一応除外すると）OKです。

ところが、当相談室にお越しいただく方の相当数は、「結婚願望」がありま
せん。というより、「何のために結婚するのかが分からない」「結婚するより
一人の方が気楽」「同性と暮らした方が楽しい」などさまざまな理由により、
「なんとなく結婚しない」のです。決して発達障害とは限らないのが特徴です。

たとえば、１０％そのような方が存在すると、結婚した方が現状維持のため
に必要な子供の数は、２÷（１×０．９×０．９）＝２，４６９・・・
なので、夫婦で２．５人以上の子供が必要になります。

３０年位前までは、その人たちは、社会規範（笑）によってお見合いしたり、
無理やり結婚を押し付けられていました。現在苦戦中の”麒麟が来る”を見ると
特に理解できるように感じますね。

また、無理に子供を作っても、夫婦二人では「もともと欲しくなかった」た
めに、どうしてもネグレクトや虐待になりがちですね。そのような方はよく

「勝手に出てきやがって！」

と怒鳴るそうですが、種をまき、畑を耕したのはいったい誰なのでしょうか。


山手心理相談室では、そのような親から生まれた子供たちを助けたいと思って
います。単に「アダルトチルドレン」で片付けるのではなく、法的には難しい
ですが、子供が欲しいができない方とつないであげたいと思っています。

かけがえのない命を、もっと考えていける社会になれば・・・と。


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